ヒーローにはなれなかったけど信じた道をこうして歩んでいるよ

無限大は明日。



あたしはある道を究めた人の話を聞くのが凄く好きで、その対象はなんでもいいのです。ちょっと言葉が足りないかな。その道の魅力やそこに行き着くまでの過程を聞くのが好きです。たとえばそれはなにかのオタクとかでも全然構わなくて、だから割と自伝なんかも好きなんですね。



それで今日は、一志治夫働きマン 仕事人に聞く】を読んだのですが、とても楽しく読めました。きっかけは某ブログサイトさんで、ナイナイ岡村さんの記事について記述してるものを読んだ事なんですが、実際に岡村さんの記事は特に楽しませてもらえました。
ナイナイってやっぱ、大阪で成功しなかった事がいい方向に転がったんだと思う。早い時期に東京で、『志村けんと一緒にやっていたカメラマン』達の中で揉まれた事が今の成功に繋がってる。天然素材って、今はなんか、『ナイナイや雨上がりの所属した、大阪で一時ブームとなったグループ』という言われ方をする事が多いけど、当時はちょっと違って、ナイナイって天素の中ではチュパ同様下位のコンビだったはずだし、ナイナイのキャリアの中では、本人達もやっぱり天素よりもとぶくすりの方を重要視してるし。大阪で育った、というよりは、東京で片岡飛鳥に育てられた、という印象。この辺が同時期に活躍していた2丁目芸人との明暗を分けたのでしょう。元よりバラエティの才能はあったのだろうし。しかしなんでナイナイは大阪でも東京でもお笑いファンに評価されないんだろ。大阪では賞獲ってんのにネタも出来ないくせにって言われて、東京ではダウンタウンのチンカス扱い。不思議だよなぁ。少なくとも東京では一時期のムーブメントは起しているし、今現在もめちゃイケが存続している事は、評価に値すると思うのだけれど。



岸和田の話も興味深かったです。岡村さんの性格上絶対に好き好んでやってはいないと思ってたけど、結局はいいオシゴトとして身になったようで。まぁだからこそ今でも井筒監督と絡めるんでしょうけど。


あとこの本の『はじめに』にある、


自分に向いている仕事を探し、見つけることは、本当に難しい。


(中略)


いったい、この世の中には、本当にやりたい仕事をやりたいように(多少の制約はもちろんあるにしても)やっている人がどれだけいるのか、とも思う。


というのはホント身にしみます。けれど「やりたくない仕事」でも一生懸命やる、という事も大切だとあたしは思います。あたしは今の仕事は向いてないと思うし、やりたかった事でもないけれど、誰にも恥じたりはしない。それはあたしも、やりたい仕事を出来ている人達に負けないぐらい、仕事に真摯に取り組んでいる自信があるからです。




最後に全くの余談ですが、ナイナイと比べられる事の多いキングコングですが、キンコンも同様に、若い頃から揉まれていて、いや今実際にまだ揉まれている最中ですが、だけどあたしはキンコンはナイナイのようにはなれないと思うし、なる必要もないと思う。それはM-1と西野くんのブログを読んでいて思ったのだけれど、なんて言うか、キンコンはやっぱあくまで漫才師なんですよね。漫才をする事、それで認められる事が本人達にとって一番大切な事であって、バラエティで確実に地位を築いていったナイナイとはやっぱり違うと思うんです。勿論ナイナイのネタがどうこうとかいう話じゃなくて。そりゃあ外見も身軽さもバラエティ向きだとは思うけど、コンビの性質上、やっぱそーいう事なんじゃないかなぁと思います。上手く言えないけど、そう思った。ボケがサル顔って以外は別に似てないと思うし。あ、でも、あたしは西野くんはお馬鹿ちゃんだと思ってるので、言わなくていい事言っちゃうけど、その分嘘は含まれていないと思っていて。本書の中で岡村さんが、「ラジオがあるからブログをやらない」と言っているのだけれど、もし仮に岡村さんがブログをやって、ラジオで仰っているような事をそこに書くのなら、大分似た感じにはなると思うけどね。